座り続けることは害

たった20分で身体は硬くなる

動き過ぎて傷めるのは容易に想像つくけど、
何もしていないのに痛いというのは、
疑問を持ちやすいのではないだろうか。

何もしていないというのは、
実は同じ姿勢が続いているということ。
「テレビを長い間見ていた。」
「長い間座っていた。」
というのが多い。

座っているのが身体に悪いというのは、
あまり広く知れ渡っていない。
米内科学会機関誌「AIM」によると
米コロンビア大学医学部の
キース・ディアス博士のチームの発表で
立ち上がらずに座り続ける時間が長くなるにつれ、
死亡のリスクが高くなる1)と報告した。

同じ姿勢をすることで
何が起こるのだろうか。
だいたい20分もすれば、
多くの人はどこかしらに
痛みもしくは凝り感を感じる。

これは身体が硬くなることで
支えやすくしてくれているのである。
柔らかさよりも硬さを重視し、
長時間の同一姿勢に耐えれる反面、
痛みや凝り感を感じやすくなっているのである。

McGillらによると20分間曲げていた場合に、
元に戻るまでには40分以上かかる2)と言われている。
そう考えると硬くなってから、
動かしてほぐすよりは、
硬くならないようにこまめに動かすほうが良い。

座っていると重みが乗りやすい、
骨盤や股関節が硬くなりやすく、
次に脊椎の曲がっている部位に、
負担がかかりやすい。

年齢とともに硬くなる関節も、
股関節の影響は大きい。

1)Keith Diaz,PhD:Long sitting periods may be
just as harmful as daily total,AIM,2017
2)McGill SM,Brown S:Creep response of the lumbar
spine to prolonged full flexion, Clinical Biotech 7:43,1992

身体が硬まるとどうなる?

では身体が硬くなると
どのような影響が生じるのだろうか。

身体の動きは頭から足の先まで
運動が連動して生じる。
筋肉と筋膜が動き、
骨と骨と継ぎ目である関節が動くことで、
運動が完成する。

目的とした動きのために、
どこかの関節の動きが小さければ、
他の関節の動きを大きくして動作を遂行する。
この場合、動きの小さい関節に大きな力が加わったり、
また動きの大きい関節に許容量を超える大きな力が加わったら、
関節や筋肉にダメージが生じてしまうことになる。

わかりやすい例えとしてはぎっくり腰がある。
ぎっくり腰は
腰の関節に許容量以上の動きが
加わって生じる。
曲がり過ぎたり、反り過ぎたり、
捻り過ぎたときに生じる。

ただ傷める部分は腰だが、
股関節が硬かったり、
背中が硬かったりすることで、
腰の関節が大きく動かざる得なくなるため、
ぎっくり腰は生じやすくなる。

このように股関節や背中が硬いと、
動く関節が腰の関節に偏る。
そうするとただ立ち上がっただけだったり、
くしゃみをしただけで、
ぎっくり腰を生じてしまうのである。

身体を硬くしないための工夫

身体が硬くなった場合に、
痛みはあまり感じない。
鈍い痛みやハリ感や凝り感などで、
傷めた痛みと比べて
重大さを感じることはない。

またC線維をから
内側脊髄視床路という経路を通るため、
情動の影響を受けやすくなる。
何かに集中したり、夢中になったり、
楽しいときには痛みを感じにくくなるため、
つい無理をしてしまうことになる。

そのため集中力な高い人や、
何事にも熱心になる人などは
特に気をつける必要がある。
その人の”強み”が逆に弱点になるためである。

20分おきにキッチンタイマーをセットしたり、
テレビならCMの度に
姿勢を変えたりといった工夫が有効かもしれない。

まとめ

同じ姿勢が20分も続けば、
身体は支えるために硬くなる。
硬くなることで動くときに、
不具合が生じやすくなる。

どこかの動きが小さくなると、
動作を遂行するために
他の動きを大きくする必要がある。
動きの小さい関節に大きな力が加わったり、
また動きの大きい関節に
許容量を超える大きな力が加わったら、
関節や筋肉にダメージが生じてしまう。

身体が硬くなることで生じる痛みは、
傷めた痛みと比べて程度は軽い。
そのため集中力な高い人や、
何事にも熱心になる人などは
特に気をつける必要がある。